前回Vol.55で、8年・55話の本編は最終話を迎えました。「土地は、動かせない」——その一行で、冒険は一区切りついたはずでした。
でも、どうしても語り残したことが一つあります。お金の話です。ここからは番外編。8年で一番「攻めた」お金の判断——8年前にフラット35の全期間固定(1.40%(当初10年))で借りたのに、3年前に変動金利へ乗り換えた話を、数字ごと正直にお見せします。諸費用は約80万円。でも月返済は15.8万→13.4万、月2.4万円下がりました。
⚠️ はじめに:本記事は著者個人の実体験と、出典に基づく一般情報であり、特定の金利タイプや金融機関を推奨するものではありません。金利・手数料・条件は時期・金融機関・個人の属性により異なります。本記事の金利は2026年6月時点/借入・借換当時の参考値です。住宅ローンの選択・借換は、必ず最新情報を各金融機関で確認し、必要に応じてファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談ください。変動金利には将来の金利上昇リスクがあります。
🐶 シートラ:富士住建で埼玉県内に家を建築。チワワ3匹・爬虫類・水亀と暮らす入居8年目の施主。土地3000+建物2250+太陽光350=総額5600万円規模の大型ローンを、8年前にアルヒ(ARUHI)のフラット35=全期間固定金利(1.40%(当初10年))で借りた。そして約3年前、世間が固定へ傾く中で埼玉りそな銀行の変動金利へ借り換え。本編では語らなかった「お金の攻め」を、番外編で数字ごと正直に明かす。
🧚 ふじまる:番外編でも容赦しない妖精。「逆走じゃない?」「80万も払って本当に得したの?」「今金利上がってるよ、その選択今でも正解なの?」と、お金の話こそ徹底的に数字で詰める。読者が一番知りたい「で、結局得したの?損したの?」を最後まで代弁する。
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まず、事実から並べます。私は8年前(2018年12月)、家を建てたとき、アルヒ(ARUHI)のフラット35で住宅ローンを借りました。借入額は5,248万円、返済期間35年。金利は当初10年が1.40%、11年目以降が1.65%という段階金利です(当初を引き下げる代わり、その後がやや上がるフラット35S系)。タイプはどちらも「市場金利が上がっても、自分の金利は動かない」固定。この「ずっと変わらない安心」を、私は最初に選んだのです。
ところが約3年前。私は、その固定金利を自分から手放しました。乗り換えた先は、埼玉りそな銀行の変動金利。金利は、私の記憶では0.4%を切る水準でした(※契約書が手元になく正確値は不明。当時のりそな変動の最優遇クラスという記憶です)。固定の安心を捨てて、上がるかもしれない変動へ——たしかに、世間の流れとは逆走でした。電卓を二度見した、あの日のことを今でも覚えています。
| 項目 | 8年前(当初) | 約3年前(借換後) |
|---|---|---|
| 金利タイプ | 全期間固定(フラット35) | 変動金利 |
| 金融機関 | アルヒ(ARUHI) | 埼玉りそな銀行 |
| 金利(参考) | 1.40%(当初10年)※1 | 0.4%を切る水準※2 |
| 月返済 | 約15.8万円 | 約13.4万円(月2.4万円減) |
※1 2018年フラット35(借入期間21年以上・融資率9割以下)の最頻金利は月により1.34〜1.45%(出典:SBIアルヒ フラット35金利推移)。※2 借換時のりそな変動金利は著者の記憶で0.4%を切る水準(当時のりそな変動最優遇クラス)。契約書が手元になく正確値は不明のため、断定ではありません。※月返済額・効果は借入残高・残期間・属性により異なる著者宅の一例です。
私のローンは小さくありませんでした。土地3000万+建物2250万+太陽光350万=総額5600万円規模(第5話既出)。金利差 約1.0%は、借入額が大きいほど月々にズシリと効きます。だからこそ、固定の安心を一度手放してでも、変動へ動く価値があると判断しました。これは「変動が正しい」という話ではありません。あくまで、当時の私の借入額と金利差での判断です。
「自分のローンは借り換えで下がるのか」は、借入残高・残期間・今の金利で人によって全く違います。まずは借換シミュレーションで、自分のケースの数字を出してみるのが先決です。固定がいい/変動がいいという話ではなく、「自分の場合いくら変わるか」を具体的な金額で知ること——そこから判断は始まります。※本記事は特定サービスの利用を推奨するものではありません。条件はご自身で各社にご確認ください。
ここは、誤解してほしくないところです。8年前、フラット35の全期間固定を選んだのは、間違いではありませんでした。家を建てたばかりで、これから35年返していく。子育ても、家計も、何が起きるか分からない。そんな中で「金利が絶対に上がらない」という安心は、お金には代えがたい価値でした。
当時の金利も、悪くありませんでした。出典で確認すると、2018年のフラット35(借入期間21年以上・融資率9割以下)の最頻金利は、月によって1.34%〜1.45%。最低は7〜8月の1.34%、最高は11月の1.45%でした。私が借りた当初10年の1.40%は、ちょうどこの範囲に収まっています。市場金利がどう動いても自分の返済額は読める——当時としては、十分に「安心の良い選択」だったのです。
カギは、「借りた時の正解」と「数年後の正解」は別物だったという点です。借りてから数年、変動金利は歴史的な低水準が続いていました。私が借り換えを考えた約3年前、変動金利は0.4%を切る水準(著者の記憶/当時のりそな変動最優遇クラス)。固定1.40%(当初10年)との差は、約1.0%にも開いていたのです。固定は「借りた瞬間」の安心を買う契約。でも、市場が動けば、後から差が生まれる——その差を、私は見逃せませんでした。
借換時のりそな変動金利「0.4%を切る水準」は、著者の記憶ベースです。契約書が手元になく、正確な数値は確認できていません。参考までに、りそなの変動金利最優遇は2024年11月時点で0.39%、2023年頃も同水準帯でした(出典:日経)。一方、2026年6月の現在は利上げで0.95%〜に上昇しています。金利は刻々と動くため、必ず最新の数値を各金融機関でご確認ください。
借り換えは、タダではできません。私が払った諸費用は、約80万円(著者の記憶ベース・一例)。「80万も払って、本当に得なの?」というふじまるの疑いは、正しい。だから、その80万の正体を、出典つきで分解します。結論から言うと、大型ローンの借換なら、80万円は決してぼったくりではなく、妥当な水準でした。
| 費目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 事務手数料(定率型) | 借入額×2.2% | 4000万円なら約88万円 |
| 登録免許税(抵当権設定) | 借入額×0.4% | 新たな抵当権の設定 |
| 司法書士報酬 | 6〜10万円 | 登記手続きの代行 |
| 抵当権抹消費用 | 数千〜数万円 | 旧ローンの抵当権を消す |
| 保証料 ほか | 商品により | 金融機関・商品で変動 |
※費目・金額は金融機関・商品・借入額により異なります。事務手数料が定率型(借入額×2.2%)だと、大型ローンでは数十万円規模になり、総額80万円前後は十分あり得る水準です。あくまで一般的な構成と著者宅の一例です。
では、損益分岐です。私のケースは、月返済が15.8万円→13.4万円、月2.4万円の削減。一方、かかった諸費用は約80万円。この二つを割り算するだけで、答えが出ます。背筋が伸びる思いで、電卓を叩きました。
諸費用 約80万円 ÷ 月の削減額 2.4万円 ≒ 約33ヶ月(約2年9ヶ月)
つまり、借り換えてから約2年9ヶ月で、払った80万円は取り戻せる計算です。そして借換から約3年が経った今、私はすでに回収を終え、純粋に「得」が積み上がっている局面に入っています。残りの返済期間が長いほど、その効果は大きくなります。
※これは著者のケースの単純計算です。実際の損得は、金利の変動・残返済期間・繰上返済の有無などで変わります。変動金利のため、今後の金利上昇によっては削減幅が縮む可能性があります。
大事なので繰り返します。80万払っても約2年で回収できたのは、借入残高が大きく、残りの返済期間も長かったからです。借入が小さい人、残期間が短い人、すでに低金利の人では、回収にもっと時間がかかったり、そもそも借換が得にならないこともあります。だから、自分のケースは自分の数字で計算する——これだけは、どうか守ってください。
ふじまるの最後の問いは、この記事で一番大事なところです。2026年6月の今、景色はまた変わっています。私が借り換えた頃とは、金利環境が違うのです。だから私は、「あなたも変動にすべき」とは、絶対に言いません。ここからは、結論ではなく、判断の「材料」だけをお渡しします。ふっと、ため息が出ました。簡単な話では、ないのです。
| 項目 | 2026年6月の状況 |
|---|---|
| フラット35(全期間固定) | 3.210%(前月比+0.50%・過去最大級の上昇) |
| 変動金利 | 据え置き・低水準だが上昇局面 |
| 固定と変動の金利差 | 年2.13% |
| 政策金利の予測 | 0.75% → 2026年末1.0%予測 |
※金利は2026年6月時点の参考値で、日々変動します。最新値は必ず各金融機関・公式サイトでご確認ください。
固定と変動の差は、今は年2.13%。一般論として「変動が2.13%以上上昇し、それが35年続くなら、固定のほうが有利」という試算があります。ただしこれはあくまで一般的な試算であって、断定ではありません。金利が今後どう動くかは、誰にも分かりません。変動は今の返済を軽くする代わりに、将来の金利上昇リスクを負う。固定は今の返済が重い代わりに、上昇の不安から解放される。どちらが正解かは、その人の家計・性格・残期間で変わります。
本記事は、著者個人の実体験と、出典に基づく一般情報であり、特定の金利タイプ(固定/変動)や金融機関を推奨するものではありません。
金利・手数料・条件は、時期・金融機関・個人の属性により異なります。本記事の金利は2026年6月時点/借入・借換当時の参考値です。
住宅ローンの選択・借換は、必ず最新情報を各金融機関で確認し、必要に応じてファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談ください。
変動金利には、将来の金利上昇により返済額が増えるリスクがあります。本記事は「あなたは変動にすべき/固定にすべき」といった個別の判断を示すものではありません。
「我が家のローンは、固定と変動どっちが向いているのか」「借換で本当に得になるのか」——お金の話は、一人で抱えると不安が大きくなりがちです。すまいのいろはPlusなら、家づくりとお金の相談先を無料で比較でき、自分のケースを第三者と一緒に整理できます。数字を出してから決める。その一歩を、建てる前・借りる前に。
番外編、ここまで読んでくださってありがとうございました。お金の話は、勝ちも怖さも、数字ごと正直に書きました。この家を建て、8年暮らし、ローンとも向き合ってこられたのは、一緒に家をつくってくれた富士住建があったからです。これから建てるあなたの選択肢の一つになればと思い、最後に紹介させてください。
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