前回の終わりに、シートラはこう言いました——「8年つきあって分かった、"アフター"との正しい距離だ」と。そして「次で、第4章を締める」と。
第4章「トラブル・保険・メンテ編」で起きたことは、こうです。外壁8年ゼロ円の油断、22万円の冷蔵庫が修理不能、ロフトのはしごの11万円見積、自分の体重で割った便座。家は8年で3回壊れ、火災保険に3回救われました。バラバラに見えるこの出来事を、今日は1本の線でつなぎます。
そして第4章の結論を、ここで渡します。それは——「アフターとの正しい距離」。先に言っておきます。家そのものには、満足しています。富士住建で建てたこと自体を、後悔してはいません。けれど、8年住んで分かったのは、「建てた会社」と「8年後の傷を一番安く正しく直せる相手」は、必ずしも同じではないということ。依存せず、見限らず、使い分ける。——これが、施主が取るべき距離感です。今日はその結論を、誰に何を頼むかの判断まで、具体的にお渡しします。※金額・対応は著者の一例。契約・時期・物件・保険会社により異なります。
🐶 シートラ:富士住建で埼玉県内に家を建築。チワワ3匹・爬虫類・水亀と暮らす入居8年目の施主。第4章では冷蔵庫・ロフトのはしご・便座という3つのトラブルと、火災保険3回の実体験を語ってきた。今回はその総まとめ。「家には満足。でもアフターには課題」という両論を、どちらも隠さず正直に書く当事者。8年かけてたどり着いた「アフターとの正しい距離=依存せず、見限らず、使い分ける」という結論を、これから建てる人へ手渡す。
🧚 ふじまる:「それただ事故が多いだけじゃ?」「"距離"とか抽象的。施主は具体的にどう動けばいいの」と、まとめ回でも容赦なく切り込む妖精。今回は「後悔してるの、してないの。どっち」とシートラに白黒つけさせ、きれいごとで終わらせない役。読者が抱く「結局、富士住建ってどうなの?」の本音を、正面から代弁する。
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第4章で起きたことを、時系列で1本の線につなぎます。バラバラに見えた出来事が、実は「8年目に一斉に来た答え合わせ」だったと、まとめて並べると分かります。
始まりは、油断でした(vol46)。外壁も屋根も、8年でメンテ費用ゼロ円。太陽光パネルの点検も、つい後回し。「うちの家は、まだ何も起きない」——そう思い込んでいた、その油断こそが第4章の入り口でした。ところが、ここから家は立て続けに声を上げ始めます。
最初に裏切ったのは、冷蔵庫でした(vol47)。8年前に22万円で買った冷蔵庫が、ある日動かなくなり、修理不能の宣告。目の前が暗くなりました。けれど火災保険(AIG)が、「再調達価額」+臨時費用10%で動いた。新しく買い直す金額に、引っ越し等の臨時費用まで上乗せされ、約28万円が入金。壊れた瞬間より、入金の通知を見たときのほうが、目頭が熱くなりました。これが「保険の逆転力」でした。
次に突きつけられたのが、ロフトのはしごです(vol48)。梁に打ったビスが折れ、修理見積は114,140円。しかも原因を調べる調査費まで施主負担。そして、ここで第4章最大の学びに出会います。窓口に頼むと、話はメーカー、工務店、職人へと外注されていく。「建てた会社」と「実際に直す会社」は、別物だった。これが後の結論の核になります。
そして、締めくくりが便座でした(vol49)。8年使った温水洗浄便座を、自分の体重で割るという、思い出すだけで耳が熱くなる事故。けれど火災保険の破損・汚損特約が、過失でも「不測かつ突発的な事故」として動いた。これで保険は3回目。油断から始まり、冷蔵庫の逆転、はしごの不信、便座の羞恥——この4つは、別々の事件ではなく、「8年住むと、家とどう付き合うべきか」を私に教える、一続きの物語でした。
| 回 | 起きたこと |
|---|---|
| vol46 外壁・屋根・太陽光 | 8年でメンテ費用ゼロ円。「何も起きない」という油断と、太陽光点検の見落とし(メンテの基礎) |
| vol47 冷蔵庫 | 22万円の冷蔵庫が修理不能→火災保険AIGが再調達価額+臨時費用10%=約28万円入金(保険の逆転力) |
| vol48 ロフトのはしご | 梁のビスが折れ114,140円の見積。調査費も施主負担。「建てた会社」と「直す会社」は別という商流に気づく |
| vol49 便座 | 自分の体重で割る→火災保険の破損・汚損特約で対応。過失でも下りた(保険3回目・入り方の重要性) |
※著者宅(富士住建・埼玉県内)の実体験に基づく整理です。金額・対応・所要日数は時期・物件・契約・保険会社により異なります。
第4章で一番大きかった学びは、はっきりしています。「家を建てた会社」と「8年後の傷を実際に直す会社(職人)」は、別物だった——これです。ロフトのはしごのとき(vol48)、私はそれを身をもって知りました。
はしごのビスが折れて、まず私が連絡したのは、当然「建てた会社のアフター窓口」でした。でも、見積が出るまでに分かったのは、窓口がそのまま直すわけではないということ。話は、窓口からメーカーや関連会社へ、そこから実際に手を動かす工務店・職人へと、何段か外注されていく。各段で人が関わる以上、それぞれに手間賃が乗る。だから、同じ修理でも「アフター窓口経由」は中間コストが乗りやすい。11万円という見積には、そういう構造の理由もあったのだろう、と。
ここは、誤解してほしくないところです。これは「富士住建が悪い」という話ではありません。窓口が間に入って手配してくれること自体は、施主にとって安心という価値でもあります。元の図面を知っている、保証の窓口になってくれる——これは大きい。外注で間に人が入るのは、住宅業界ではごく普通の商流であって、特定の会社の悪意ではありません。だから私は、ここで富士住建を見限ったりはしません。家には満足していますし、母体としての信頼もあります。
けれど同時に、事実として知っておくべきこともある。それは——「アフター窓口は、唯一の選択肢ではない」。傷の種類によっては、メーカーに直接、あるいは地元の工務店・専門業者に直接頼んだほうが、原因が明確で、結果として安く正確に直ることがある。この一点を知っているかどうかで、8年目以降の修理費は、静かに、しかし確実に変わってきます。これが、第4章最大の発見でした。
本記事は、特定の住宅会社・メーカーを「悪い」と断定するものではありません。修理が外注の積み重ねで成り立つのは住宅・設備業界で広く見られる一般的な商流であり、窓口経由には「元の施工を把握している」「保証の窓口になる」という確かな価値があります。本記事が伝えたいのは、「アフター窓口だけが選択肢ではない」と施主が知っておくことです。実際の見積額・対応・商流は、会社・時期・案件により異なります。
第4章で3回助けられた火災保険。鍵は「破損・汚損損害」の特約でした。これが付いていない契約だと、うっかり破損はそもそも対象外です。8年後の自分を助けるのは契約の中身——インズウェブの無料一括比較で、補償内容を一度棚卸ししておくと安心です。
では、第4章の結論を、具体的な行動に落とし込みます。「アフターとの正しい距離」とは、依存せず、見限らず、使い分けること。言葉だけだと抽象的なので、「壊れたとき、誰に頼むか」の判断フローとして図にしました。基準はたった2つ——「家本体か、設備か」「保証期間内か、外か」です。
STEP1 まず「家本体」か「設備」かを分ける
家本体=構造・防水・基礎・外壁・雨漏りなど、建物そのもの。設備=冷蔵庫・食洗機・温水洗浄便座・給湯器など、後から取り替えられる機器。ここを分けるだけで、頼む先の方向が決まる。
STEP2 次に「保証期間内」か「期間外」かを確認
建物の保証書・設備のメーカー保証を見る。期間内なら、まず保証を使うのが鉄則。期間外なら、頼む先の選択肢が広がる。
A家本体 × 保証期間内 → アフター窓口へ
構造や防水は、元の施工を把握している建てた会社の窓口が最適。保証の窓口にもなる。ここは「依存していい」場面。
B設備の故障 × 保証期間内 → メーカー直(LIXIL等)へ
家電・水まわり機器の不具合は、メーカーに直接のほうが原因が明確で早い。窓口経由だと中間が入りやすい。
C保証期間外の修理 → 地元工務店・専門業者にも相見積もり
保証が切れた修理は、アフター窓口に加えて、地元工務店・専門業者からも見積を取る。同じ修理が安く正確に直ることがある。迷ったら見積を2つ——これが「見限らず、依存しない」距離。
+どの場面でも → 火災保険の「破損・汚損」を思い出す
うっかり破損・不測の事故なら、修理ルートと並行して火災保険の破損・汚損特約が使えることがある(第4章で3回実証)。誰に頼むかと、保険で賄うかは別の話。
※著者の考え方の一例です。最適な依頼先・保証範囲・対象可否は、保証書の内容・案件・時期・各社の取り扱いにより異なります。LIXIL等の社名は設備メーカーの一例で、特定企業を推奨・批判するものではありません。
このフローの核心は、「建てた会社に全部任せる(=依存)」でも「建てた会社を信用せず全部自分で探す(=見限り)」でもない、という点にあります。家本体の保証は、建てた会社が一番頼りになる。でも、保証の切れた設備の故障まで、何でもかんでも窓口に流すと、中間コストの分だけ高くつくことがある。場面で、頼む相手を変える。これが、8年住んで腹落ちした距離感です。
そして、忘れてはいけないのが火災保険。誰に頼むかとは別に、「うっかり壊した」「不測の事故で壊れた」なら、その修理費を保険で賄える可能性がある。第4章で私は、冷蔵庫・便座・(過去には食洗機も)と3回、保険に救われました。修理ルートを選ぶことと、保険で賄うことは、両輪です。
第4章の最後に、これから家を建てる人へ、8年住んだ施主として渡せる行動指針を、4つにまとめます。難しいことは一つもありません。建てる前に知っておくだけで、8年後の自分を助けるものばかりです。
※著者宅の経験に基づく整理で、すべてのケースに当てはまるものではありません。保証範囲・保険の対象可否は契約・約款・各社の判断によります。
最後に、本音を正直に書きます。富士住建で家を建てたこと自体を、私は後悔していません。第4章で3回壊れたのは、すべて「設備」——冷蔵庫、はしごの金具、便座です。家そのもの、つまり構造も、防水も、雨風から家族とチワワ3匹を守る役目は、8年間きちんと果たしてくれました。そこは、満足しています。
では、何が「課題」だったのか。それはアフターの仕組みを知らずに、何もかも丸ごと任せていた、8年前の自分です。仕組みを知らなければ、出された見積をそのまま受けるしかない。でも、「建てる」と「直す」は別の商流だと知っていれば、頼む相手を選べた。これは富士住建への不満ではなく、施主側のリテラシーの問題でした。だからこそ、これから建てるあなたには、家そのものを安心して選びつつ、8年後の「直す」まで見据えてほしいのです。
| 観点 | 家本体 | 設備 | アフターの仕組み |
|---|---|---|---|
| 8年の評価 | 満足 | 3回壊れた | 知っておくべき課題 |
| 守ってくれたか | 守ってくれた | 故障・破損あり | 窓口経由は中間コスト |
| 救ってくれたもの | 構造・防水の安心 | 火災保険3回 | "使い分け"の知恵 |
| 施主の結論 | 家は満足。修理は「誰に頼むか」を選ぶ。依存せず、見限らず、使い分ける | ||
※著者宅(富士住建・埼玉県内)の実体験に基づく主観的な整理です。評価・金額・対応は物件・時期・契約・案件により異なり、特定企業の優劣を断定するものではありません。
これから建てる方へ。家そのものの満足度はもちろん、「8年後にどう直していくか」まで見据えて住宅会社を選ぶと、後悔が減ります。すまいのいろはPlusなら、複数社の相談先を無料で比較でき、アフター体制まで含めて検討できます。建てる前の今こそ、情報を集めておくと安心です。
念のため、はっきり書いておきます。私は、富士住建で建てた家に満足しています。だから、紹介します。家そのものは8年、家族とチワワ3匹をちゃんと守ってくれました。そのうえで——アフターの仕組み(「建てる」と「直す」は別の商流であること)だけは、建てる前に知っておいてほしい。満足しているからこそ、いい面も課題も、両方フェアにお伝えします。
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